みなさんは「派遣薬剤師」を転職選択肢に入れたことはありますか?
少しでも興味を持ったことがある方はいるのではないでしょうか。
派遣薬剤師は「時給が高い」「好きな時間に働ける」など、良いことづくしなイメージがありますよね。
ですが、あまりに時給が高すぎると「何か裏があるのでは・・?」「もしかしてブラック・・?」など、不安になってしまいますよね。
そこで、ここでは気になる派遣薬剤師のアレコレを徹底解説していきたいと思います!
目次
派遣薬剤師はなぜそんなに高時給なの?
派遣薬剤師の最大の魅力である高時給。
派遣薬剤師の時給は低くて2,000円、高くて4,000円を超えるところもあります。
ここで、薬剤師の雇用形態別の給料を比較してみました。
時給 | 月給 | 年収 | |
正社員 | (約2,500円) | 42万円 | 500万円 |
派遣 | 3,000円 | 50万円 | 600万円 |
パート | 2,000円 | 34万円 | 408万円 |
アルバイト | 2,200円 | 37万円 | 444万円 |
見て頂いたら分かるように、派遣と正社員の年収を比べると、派遣の方が100万円高いということになります。
正社員よりも100万円も高いなんてびっくりですよね。
ではなぜ派遣薬剤師は、他の雇用形態と比べて時給がそんなに高くなるのか?
理由は2つあります。
1つ目は、「派遣薬剤師は人手不足の職場に割り当てられているから」です。
高い時給を払ってでも薬剤師に来てほしい職場が、派遣薬剤師の求人を出しているのです。
パートやアルバイトは自宅から通える立地の良い勤務地を探すため、交通の便が悪い地方の勤務地では必然的に人手不足が深刻化し、派遣薬剤師の需要が高まるとともに時給が高くなっていくのです。
2つ目は、「雇用契約先の違い」です。
正社員・パート・アルバイトは勤務先に直接雇用されているのに対して、派遣薬剤師は派遣会社に在籍し、そこから勤務先に派遣されています。
ではなぜ派遣会社に雇用されていると時給が高くなるのか?について説明します。
派遣というのは、正社員とは違って契約期間があります。
派遣法により同じ勤務地では原則1年間しかいられないことになっており、最長で3年間まで延長することが可能です。
ですが、実際半年間働くことが出来たらいい方、というのが現実です。
というのも、簡単に契約を打ち切られるのが派遣薬剤師というものなのです。
人手不足が解消されたり、経営悪化などの理由で勤務先の都合のいいように使われる存在、とも言えてしまうでしょう。
そんなリスクを負っているからこその高時給、ということになるわけです。
とはいえ、いきなり契約解除になったとしても、次の勤務先を派遣会社が調整してくれます。
派遣薬剤師の求人数は増加傾向にあるため、次の勤務先が見つからないことはありません。
ですが注意してほしいのは、条件が多いと派遣薬剤師として働ける職場は少なくなる、ということです。
勤務地をたくさんの中から選ぶことが出来ないのは、派遣薬剤師のデメリットと言えますね。
詳しくは派遣薬剤師のデメリットの項目でお話します。
派遣薬剤師の福利厚生はどうなの?
派遣薬剤師は高時給の代わりに、福利厚生サービスが受けられないのでは?と不安に思う人も多いでしょう。
ですが安心してください。
派遣薬剤師も、正社員と同等の充実した福利厚生サービスを受けることができるのです。
派遣薬剤師の福利厚生制度は、派遣会社が定めたものが適用されます。
産休や育休はもちろん、契約期間によっては夏季休暇や年末年始休暇を取ることもできます。
家族との時間を大切にしたい人や、プライベートも充実させたい人にとってはありがたいですね。
ですが、週に30時間以上の勤務でなければ社会保険に加入できないことがあるので、注意してくださいね。
福利厚生の例
産休・育休・夏季休暇・年末年始休暇・昇給制度・託児所付き・勤務17時まで・託児所付き・未経験歓迎 |
派遣薬剤師のメリット
派遣薬剤師が高時給であることはみなさんも知っている通りであり、最大のメリットと言えるでしょう。
その次に、派遣薬剤師のメリットと言えば「自由な働き方ができる」ということです。
派遣薬剤師のベーシックな求人情報だと、《週3日・土日休みOK・18時定時・時給3000円》といったところですね。
もちろん、自分のわがままを伝えれば、その条件に合った勤務先をコンサルタントが見つけてきてくれます。
例えば、絶対に残業したくない場合や、17時までしか働けない、などです。
派遣薬剤師は正社員と比べると勤務時間の融通が効きやすいため、ママ薬剤師さんにとって、とても働きやすい環境です。
またママ薬剤師さんだけでなく、趣味などのプライベートな時間を確保したい人にも人気が上がっています。
少しの時間だけでも来てほしい!という人手不足が深刻化している勤務地に求人が出るのが、派遣薬剤師なのです。
派遣薬剤師の活用の一つに、短期間でお金をたくさん稼いで、1か月ほど海外旅行に出かける、なんて方法があります。
このような人は、田舎でもどこでもとにかく時給の高いところで働いたり、あえて残業の出やすい職場で、契約終了までの約3か月間集中して働き、あとはパーっと遊びに出掛けちゃうのです。
遊び終わったらまた派遣薬剤師として働いて・・・というなんとも自由で楽しそうな働き方ですよね。
派遣薬剤師だからこそできる自由な働き方で、プライベートを満喫させることができるのもメリットの一つなのです。
《派遣薬剤師のメリットまとめ》
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派遣薬剤師のデメリット
高時給の項目でもお話ししたように、派遣薬剤師の求人は人手不足が深刻化しているところにたくさん出ます。
なので、条件を付ければつけるほど勤務先を見つけるのが困難なのが現状です。
例えば、「子供の都合で9時から14時、徒歩20分以内でしか働けない」という条件の場合、かなり勤務先が限られてしまいます。
もし最初は勤務先が見つかったとしても、契約終了後、次の勤務先を見つけることは非常に難しいでしょう。
つまり、派遣薬剤師は勤務先を自由に選ぶことはできない、というデメリットがあるのです。
次に、派遣薬剤師は長期間同じ職場で勤められないということです。
派遣法により同じ職場では原則1年間しか勤めることはできないと定められています。
最長で3年間まで延長することが可能ですが、実際半年間いられればいい方というのが現実です。
同じ薬剤師と言えども、職場ごとにやり方が違うことがほとんどのため、職場が変わるごとに仕事内容を一から覚え直さなければならないことが難点の一つです。
また、長期間同じ職場で勤められないことから繋がるデメリットは、患者さんとの関係性を築けないということです。
半年間で契約が終了するとしたら、やっと常連患者さんのことを分かり始め、信頼し合うことができ始める時期に職場を辞めることになります。
患者さんとの関係性を築くことに仕事のやりがいを感じている人にとっては、やるせなさが残ってしまうでしょう。
次に、派遣薬剤師の働きやすさは職場の人との相性に左右されるということです。
これは派遣薬剤師に限ったことではありませんが、すでに出来上がっている職場の雰囲気になじむのはなかなか難しい場合もあります。
短期間で職場が変わるため、深い人間関係を築くことはできない上、職場が変わるごとに気を使うことがストレスと感じる人もいるでしょう。
ですが逆に、職場の人とはある程度の距離を保っていたい人にとってはメリットと言えますね。
《派遣薬剤師のデメリットまとめ》
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派遣薬剤師に向いている人
派遣薬剤師がどういうものなのか分かってきたところで、派遣薬剤師に向いている人をまとめてみました。
《派遣薬剤師に向いている人》
- 子育てしながら働きたい人
- プライベートを楽しみたい人
- とにかくお金を稼ぎたい人
- 色々な職場を経験してスキルアップしたい人
派遣薬剤師は出勤日時の融通がききやすいことから、ママ薬剤師さんにとても人気のある職種です。
そして、短期間でがっつり稼いで思いっきり遊びたい人や、趣味やプライベートの時間を大切にしたい人にも向いています。
とにかく高時給がメリットである派遣薬剤師は、スキマ時間でさえもとにかく稼ぎたい人にとって、賢く稼ぐ方法の一つと言えるでしょう。
また、短期間で色々な職場を経験することのできる派遣薬剤師は、スキルアップしたい人はもちろん、転職や将来開業を考えている人にとっても良い材料となるでしょう。
派遣薬剤師に向いていない人
では逆に、派遣薬剤師に向いていない人はどのような人か見てみましょう。
《派遣薬剤師に向いていない人》
- コミュニケーションを上手く取れない人
- 患者さんとの関係性を築きたい人
- 安定したい人
派遣薬剤師は職場がすぐに変わるため、コミュニケーションを上手く取れず、職場が変わるごとに人間関係を築くことがストレスになってしまう人は向いていないでしょう。
また、デメリットの項目でもお話ししましたが、患者さんとの関係性を築くことを薬剤師としての仕事のやりがい、と感じている人にも向いていません。
派遣薬剤師は雇用が不安定であり、時給も勤務地によって変わってくるため、生活を安定させたい人にはオススメできません。
派遣薬剤師にオススメの薬剤師転職サイト(派遣会社)
派遣薬剤師が気になった方はさっそく薬剤師転職サイトに登録!といきたいところですが、一つ注意が必要です。
それは、「派遣薬剤師を取り扱っている薬剤師転職サイトを選ぶ」ということです。
薬剤師転職サイトならどれでもいい、という訳ではないのです。
例えば、大手であるマイナビ薬剤師やリクナビ薬剤師は派遣薬剤師を取り扱っていません。
では、派遣薬剤師を取り扱っている薬剤師転職サイトのオススメを3つ紹介していきましょう。
1つ目はファルマスタッフです。
ファルマスタッフは、大手調剤薬局チェーンである日本調剤の子会社です。
ファルマスタッフは派遣薬剤師に特化しており、業界No.1の派遣求人数なのです。
また日本調剤の子会社なだけあって、薬局の内部事情などの充実した情報量がそろっていたり、日本調剤のノウハウを生かした派遣スタッフ向けの教育制度も整っています。
さらにファルマスタッフの特徴として、相談は電話ではなく、必ず直接会って行うということです。
初めて派遣薬剤師をやってみるという人にとっては分からない事も多いでしょうから、対面の方が安心できますよね。
そのための拠点数も業界最多となっているため、地方にお住まいの方でも心配いりません。
2つ目は薬キャリです。
薬キャリの運営元は、エムスリーキャリアという医療系人材紹介会社です。
そのため、大手から地域密着型の調剤薬局まで、幅広いジャンルの高額求人を網羅しています。
薬キャリは独自の条件検索項目を多数展開しており、中でも「ママ薬剤師にオススメ」という条件項目は、薬キャリだけのとてもありがたいサービスです。
薬キャリは特に派遣薬剤師に力を入れているため、求人数も納得の多さです。
3つ目はヤクジョブです。
ヤクジョブは、医療・福祉業界の人材サービス会社であるクラシスが経営しています。
ヤクジョブの特徴は、なんといっても派遣薬剤師向けの福利厚生がすごく充実しているところです。
社会保険や有給休暇はもちろん、健康診断や、働くうちに年間最大2万円分のポイントがたまるサービスも実施しています。
派遣薬剤師でもサポートがしっかりしているのは、安心して働くことが出来ますね。
以上、派遣薬剤師についてたくさんのことをお話しましたが、「派遣薬剤師」としてのキャリアプランはいかがでしょうか?
きっと、少しでも派遣薬剤師に興味を持った方がほとんどでしょう。
こんなにも好条件で働くことのできる派遣薬剤師は、本当に今がチャンスです!
良い求人に出会いたいのなら、早めに薬剤師転職サイトに登録しましょう。
ちなみに、少なくとも2つは同時登録することがオススメです。